「汗疱(異汗性湿疹)」と言われる手湿疹の多くは、気温に関係なく春から夏にかけて紫外線の強い季節に再発・ 悪化を繰り返す方が多く、冬に手が荒れる方でも夏は水泡ができるという方もいらっしゃいます。指の側面や爪の周囲 を中心に水泡ができる場合が多く、良くなったかなと思ってもすぐに繰り返してしまう特徴があります。
季節に関係なく、一年を通して水泡ができてつらい状態が続く場合の多くは、ゴム手袋やジェルネイルで使用する UVライト、アルコール消毒剤、美容師に代表されるお仕事の環境などさまざまな原因が関係している可能性が高く
なります。特徴1の場合と比較して、 指の側面や手のひら側以外に手や指の甲側(爪側)を中心に発疹ができる場合が多いようです。両方を併発される場合もあります。
手湿疹のなかでも、水泡ができる手荒れは汗疱や汗疱状湿疹、異汗腺湿疹などと診断される方が多く、
文字通り「汗」と関係があるとされています。 ただ、だからといって原因が解明されているかというと
そうではありません。
原因について「汗がスムーズに排泄されず、皮膚の中にたまったもの」と説明を 受けた方も多いと思いますが、 これも一説に過ぎません。 汗かきの人に多く発症するともいわれますが、 数千人の方のご相談をうけてきたなかで 皆さんが多汗症で手汗が多い人ばかりではありません。 又、この症状の水泡はその多くが汗をかくことは 殆どない指の側面や手のひらの側面からでき始めます。

他にも金属アレルギー説が長い間有力とされてましたが、 口中の金属をすべてセラミックに変えても 手の症状はかわらなかったという例が多数報告され、疑問視されるようになりました。
秋〜冬にかけてに悪化する方が多い一般的な手荒れに対し、私の症状も含めたくさんのご相談の中で、 汗疱は温かくなり紫外線が気になり始める5月初旬〜9月頃に再発・悪化する特徴があることが判明しています。