シルクが原因のアレルギー!?

アトピーなど、お肌のお悩みをお持ちの方は、肌着など肌に直接触れるものに気を付けていると思います。

綿の素材を選ばれている方が最も多いのですが、次に多いのはシルク製の靴下や肌着を愛用している方。

天然素材=安心とは言えない

シルクパウダーが配合されたファデーションや日焼け止めを、「肌に優しいものを使いたい」という理由で選んでいる方も少なくありません。

とろころが検索すると、

  • シルク入りの日焼け止めを塗布したらかゆくなった
  • シルクパウダーが入ったファンデーションをつかっていたら、顔が真っ赤になってしまった

という書き込みが簡単にみつかります。

たんぱく質を含むシルク

シルクには、アレルギーの抗原となりうるタンパク質が含まれています。

シルク(絹)は、蚕が繭(マユ)を作る時に出す繊維で、主な成分はフィブロインやセリシンという蛋白質です。

シルクにもともとアレルギーのある方は少ないのですが、絹糸を扱うお仕事の方には吸入したセリシンが原因でⅠ型アレルギーを起こす場合があることが知られています。

Ⅰ型アレルギのしくみ

  1. 体内にアレルゲン(シルクタンパク)が侵入すると、抗体が作られ免疫が今後の攻撃に備えます
  2. 再びアレルゲンが体内に侵入し抗体と出会うと、ヒスタミンなどの化学伝達物質が放出される
  3. この化学伝達物質によってアレルギー反応が起こり、かゆみや発赤などの症状が現れます

アトピーや手湿疹で肌が荒れている状態にシルクの手袋や衣類を身に着けることで、シルク蛋白が微量ずつ吸収され、シルクに対する抗体が作られます。

ご相談頂いた際に症状が疑わしいと感じた際には、お使いになっている製品を伺って成分を確認させて頂くと、シルク由来の原料が配合されてる場合があります

シルク由来の原料を配合した敏感肌用スキンケアや化粧品が増えています。お使いになっている製品を一度ご確認ください。

シルク製の衣類をご愛用されている方で、お肌の状態が良くないという方は、綿素材に切り替えて1ヶ月は経過を観察してください。