ポリウレタンによるアレルギー

「ポリウレタン」と聞くと、マスクを思いうかべる方が多いのではないでしょうか?

ポウレタンでできている布製品がNGということではなく、問題となるのはポリウレタンという素材を作る過程で使用されるある化合物です。

その化合物とは「イソシアネート」

ポリウレタンの原料となる「イソシアネート」という化合物は、微量で吸引や接触によって種々のアレルギー症状を誘発することが明らかになっています。

実はこのイソシアネート、私たちの生活のなかで馴染みのある日用品にも使われています。

ポリウレタン製のマイクロカプセルに包まれている香料

スーパーやドラッグストアで多種多様な商品が並び、テレビでCMを見ない日はがない柔軟剤。

この柔軟剤をはじめ様々な日用品に使われている香料は、ポリウレタン製マイクロカプセルに包まれており、カプセルがはじけることで香りが広がるそうです。

接触や吸引でアレルギーのリスク

医療系ニュースサイトに掲載されている記事によると、揮発したイソシアネートが皮膚に接触、あるいは吸引するなどして、アレルギー症状を引き起こす恐れがあるそうです。

記事に掲載されている病院で検査をされた結果、322名のうちアレルギー反応陽性者は35例で、およそ10%の方がイソシアネートにアレルギー反応を示したそうです。

さらに、アトピー性皮膚炎の有無や重症度別に比例して、アレルギーを示す数値が高い傾向がみられたとのこと。この病院では患者さんに、柔軟剤の使用中止を指導されてるそうです。

繊維としてのポリウレタンには、残留することはまずありません

ここで誤解のないようにお伝えいたしますが、ポリウレタンの繊維に「イソシアネート」が配合されているのではなく、化学結合を起こすため製造過程で使われてるのであって、製品の中に未反応のイソシアネートが残ることは通常ほとんどありません。

ただし、ポリウレタン樹脂でコーティングされた布や合成皮革には、樹脂層に残留している場合が稀にありその部分と接触している部分にだけアレルギー症状が出ている方がご相談者の症例がございました。

深刻な肌悩みが長引いている方は、香りには注意しましょう

アトピーやアレルギー症状でお悩みの方は、肌に触れる衣類やそれらを洗う洗剤や柔軟剤には注意を払ってる方が多いと思います。

香料が天然系であっても、それを配合する際に包むマイクロカプセルが原因で起こるアレルギー症状があります。